
薬用化粧品はなんとなく化粧品を医薬部外品にしたものだと
連想される方が多いと思います。
間違いではないのですが、
一部は薬用化粧品と混同しやすい医薬部外品もあります。
そのまま誤認すると、処方設計や広告上問題が
出てしまう可能性がありますので注意が必要です。
この記事が処方設計、広告を作るためのお役に立てれば幸いです。
そもそも薬用化粧品とは?

薬用化粧品とは有効成分が配合され、
化粧品としての使用目的も持つ医薬部外品です。
医薬部外品は承認された効能効果以外の効能を
記載することができないのですが、
薬用化粧品については以下のルールを守ることで
化粧品の効能も記載することができます。
1)医薬部外品本来の目的が隠ぺいされて
化粧品であるかのような誤認を与えないこと。
2)殺菌剤配合のシャンプーまたは薬用石けん等は
化粧品的な使用目的、用法で使用された場合に、
保健衛生上問題となるおそれのあるものではないこと。
3)化粧品の効能効果として標ぼうしている部分が、
あたかも医薬部外品の効能効果として承認を
受けたものであるかのような誤認を与えないこと。
薬用化粧品と混同しやすい医薬部外品
ただし、育毛剤や腋臭防止剤等については薬用化粧品ではないため、
上記のルールを適用することができません。
したがって、化粧品⇒医薬部外品へと変更する際、
化粧品に元々入れていた添加剤の効果について、
謳うことができなくなってしまうといった問題があります。
また、開発の段階でも効果を出すため沢山の添加剤を入れても、
広告として謳うことができないといった問題も発生します。
これらのようなことが起こらないように
どのようなものが薬用化粧品であるか知ることが必要です。
薬用化粧品で認められる効能・効果
基本、以下のようなものが薬用化粧品となり、
効能・効果欄に含まれる内容が承認されれば広告で謳うことができます。
| 1.シャンプー |
| ふけ、かゆみを防ぐ。 |
| 毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ。 |
| 毛髪・頭皮を清浄にする。 |
| 毛髪・頭皮をすこやかに保つ。二者択一 |
| 毛髪をしなやかにする。 |
| 2.リンス |
| ふけ、かゆみを防ぐ。 |
| 毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ。 |
| 毛髪の水分・脂肪を補い保つ。 |
| 裂毛・切毛・枝毛を防ぐ。 |
| 毛髪・頭皮をすこやかに保つ。 二者択一 |
| 毛髪をしなやかにする。 |
| 3.化粧水 |
| 肌あれ。あれ性。 |
| あせも・しもやけ・ひび・あかぎれ・にきびを防ぐ。 |
| 油性肌。 |
| かみそりまけを防ぐ。 |
| 日やけによるしみ・そばかすを防ぐ。(注1) |
| 日やけ・雪やけ後のほてりを防ぐ。 |
| 肌をひきしめる。肌を清浄にする。肌を整える。 |
| 皮膚をすこやかに保つ。皮膚にうるおいを与える。 |
| 4.クリーム、乳液、ハンドクリーム、化粧用油 |
| 肌あれ。あれ性。 |
| あせも・しもやけ・ひび・あかぎれ・にきびを防ぐ。 |
| 油性肌。 |
| かみそりまけを防ぐ。 |
| 日やけによるしみ・そばかすを防ぐ。(注1) |
| 日やけ・雪やけ後のほてりを防ぐ。 |
| 肌をひきしめる。肌を清浄にする。肌を整える。 |
| 皮膚をすこやかに保つ。皮膚にうるおいを与える。 |
| 皮膚を保護する。皮膚の乾燥を防ぐ。 |
| 5.ひげそり用剤 |
| かみそりまけを防ぐ。 |
| 皮膚を保護し、ひげをそりやすくする。 |
| 6.日やけ止め剤 |
| 日やけ・雪やけによる肌あれを防ぐ。 |
| 日やけ・雪やけを防ぐ。 |
| 日やけによるしみ・そばかすを防ぐ。(注1) |
| 皮膚を保護する。 |
| 7.パック |
| 肌あれ。あれ性。 |
| にきびを防ぐ。 |
| 油性肌。 |
| 日やけによるしみ・そばかすを防ぐ。(注1) |
| 日やけ・雪やけ後のほてりを防ぐ。 |
| 肌をなめらかにする。 |
| 皮膚を清浄にする。 |
| 8.薬用石けん(洗顔料を含む) |
| <殺菌剤主剤>(消炎剤主剤をあわせて配合するものを含む) |
| 皮膚の清浄・殺菌・消毒。 |
| 体臭・汗臭及びにきびを防ぐ。 |
| <消炎剤主剤のもの> |
| 皮膚の清浄、にきび・かみそりまけ及び肌あれを防ぐ。 |
(注1)作用機序によっては、
「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ。」も認められる。
(注2)上記にかかわらず、化粧品の効能の範囲のみを標ぼうするものは、
医薬部外品としては認められない。
出典:厚生労働省 医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等について
表で示した効能効果以外に最近は化粧水やクリーム類で
「シワを改善する」といったものもありますね。
表の中にはありませんが、これも薬用化粧品なのでご安心ください。
薬用化粧品を正しく理解するために

以上となります。いかがでしたでしょうか。
実は今回の内容ですが筆者も勘違いをしていた時期があり、
育毛剤や腋臭防止剤が薬用化粧品だと思っていました。
おそらくよく勘違いがあるのだろうと思い、今回の記事を書きました。
「医薬部外品なのに化粧品と同じように広告できないの?」、
「薬用化粧品のつもりで広告展開を考えていたのに…」といった
事態を避けるためにも事前の確認が必要です。
シーエスラボではOEM、ODM品について
広告上の確認を薬事担当が行っており、相談にも応じることができます。
薬用化粧品の処方設計や広告表現について、
「この表現は使える?」「医薬部外品にすると何が変わる?」など、
気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。


