近年の美容業界におけるトレンドとして広まっている概念「コンシャスビューティー」。
コンシャスビューティーの考え方は、さまざまな要素や個人の価値観に基づいて形成されています。
ソーシャルメディア等で、製品の成分や製造プロセスを紹介するブランドも多くなりつつあり、消費者自らが自分の価値観で商品を容易に選べるように。
まずは、コンシャスビューティーを理解する上で知っておきたいワードをご紹介します。
クリーンビューティー(Clean Beauty)
パラベン、フタル酸エステル、合成香料、人工色素などのような有害な成分を含まない製品。
消費者に製品の内容やテスト方法、製造プロセスについても透明性を高めわかりやすく伝えることがポイントです。
製品がエコフレンドリーで、動物実験を行わないことも重視されます。
エシカルビューティー(Ethical Beauty)
フェアトレードや人道的な労働条件、動物実験の回避など、倫理的な取引や製造方法を重視した概念です。
消費者が製品を購入することで、美しさを追求することだけでなく、社会や環境に配慮した美容消費を実現できます。
エシカルビューティーを語る上で以下のポイントが重要です。
■クルエルティフリー
製品が動物実験を行わず、またその成分も動物実験を経ていないこと。
■フェアトレード
製品の原材料が公正な労働条件と適切な報酬を受けている労働者から調達されていること。
■持続可能性
原材料の調達から製造、包装、廃棄まで、製品のライフサイクルが環境に最小限の影響を与えるように設計されていること。
オーガニックビューティー(Organic Beauty)
化学合成肥料や農薬を使用せず、遺伝子組み換えも行わない方法で育てられた原料を使用した製品のこと。
動物実験を行わない、持続可能な製造方法を使用するなど、エシカルビューティーの原則にも従うことが一般的です。
オーガニックとひと言で言っても、品質に差があるのも事実。
製品がオーガニックであるかどうかを確認したい場合は、ECOCERT(ヨーロッパの認定機関)やUSDA(アメリカ農業省)などの認定機関からオーガニック認定を取得しているかどうかを確認するのがベターです。
ナチュラルビューティー(Natural Beauty)
合成成分や化学物質の使用を最小限に抑え、代わりに植物やミネラルなどの自然由来の成分を主に使用した製品を指します。
多くのブランドがナチュラルビューティーの概念を取り入れて化学物質や合成成分の使用を最小限にした製品を提供していますが、「ナチュラル」の表示がある場合でも、その製品が一部またはすべての成分が自然由来であることではないことは覚えておきましょう。
サステナブルビューティー(Sustainable Beauty)
製品の製造と使用において、環境への影響を最小限に抑えることを重視した概念です。
製品のライフサイクル全体、つまり原材料の調達から製造、包装、配送、使用、そして廃棄に至るまで、環境に配慮。
エコフレンドリーな製造プロセス、リサイクル可能な包装、エネルギー効率と排出削減などの視点が重視されます。
商品開発の視点にコンシャスビューティーを取り入れよう
「コンシャスビューティー」では、従来の見た目や一時的な効果に重きを置くアプローチから一歩進み、個人の健康と環境の持続可能性を考慮した、よりホリスティックなアプローチが重視されます。
企業やブランドとして、コンシャスビューティーを取り入れた商品開発を検討してみるのも一つの良い選択かもしれません。