化粧品事業やオリジナルブランドを立ち上げようと思った際に、
「そもそも化粧品はどうやって作るの?」
「化粧品を製造するために、何か資格は必要なの?」
「経験も専門知識もないけど大丈夫?」
「どのような会社にお願いすればいいの?」
と思ったことはありませんか?
化粧品を製造することはハードルが高い、
と感じる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、化粧品製造のプロであるOEMメーカーに依頼することで、
知識や経験がなくても誰でも化粧品を作ることができます。
そこで今回は、化粧品の製造をお考えの方に、
自社に合った化粧品OEMメーカーの選び方を5つのポイントに分けて解説します。
1. 化粧品を製造するにはどのような方法があるの?
そもそも化粧品を製造する場合は、以下の2パターンが考えられます。
① 自社工場で製造する
化粧品のマーケティング・商品企画・処方開発・製造・販売を
一貫して自社で行う方法です。
大手化粧品メーカーの多くは自社工場を保有しており、
ほとんどの商品を自社内で製造しています。
化粧品を製造するための工場設備を整える場合は、膨大な費用、時間、人が必要です。
また化粧品を製造販売するためには、
「化粧品製造業許可」と「化粧品製造販売業許可」を
取得しなければなりません。ある程度ノウハウを持った人材が必要であるため、
人員確保の面でもハードルが非常に高くなるでしょう。
② OEMメーカーに委託する
受託メーカーが他社のブランド製品を製造することです。
自社で工場や設備がない場合でも、製品を製造することができます。
化粧品に限らず、アパレル業界、食品業界、自動車や電機製造業界などでも
幅広く行われています。
化粧品開発の経験が全くない異業種の方でも、
OEMメーカーと組むことで新規参入が可能になります。
基本的には処方開発~製造までを受託するため、
作りたいアイテムを明確にしてからオーダーするイメージです。
2. OEMメーカーで対応してくれること
会社によって異なりますが、一般的な対応内容は下記の通りです。
①ヒアリング
作りたい化粧品のイメージを共有し、詳細を確認します。
具体的には、商品イメージやコンセプト、使用感、テクスチャー、ターゲット層、
製品仕様、配合成分、数量、ご予算、納期、テザイン等です。
② 処方開発
ヒアリング内容を基に処方開発・試作を行い、ご希望の使用感になるまで改良を重ねます。
試作品に関しては、有料対応の場合もありますので、
詳しくは各社へお問い合わせください。
③ 製造
①②で決定した内容に従い、製造・充填作業・包装作業を行います。
各社で製造条件が異なりますので、詳しくは各社へお問い合わせください。
なおシーエスラボでは ISO22716を取得し、
化粧品GMPに準拠した環境で、生産しています。
④ 納品
各工程における品質検査・菌検査をクリアし、最終の出荷判定で合格した製品のみ、
お客様の手元にお届けします。
最近は下記のようなサポート体制が充実したOEMメーカーも増えています。
⑤ 薬事確認(申請業務、法的サポート)
販売名の申請や、容器やパッケージ・販促物等の記載内容が
関連法規に則っているか確認をします。
⑥ 販売サポート
製品が完成する前から、どのような販売形態がその商品に向いているかを判断し、
プロモーション提示し、販売部分もサポートしてくれます。
3. OEMメーカーに依頼するメリットとは?
次は、OEMメーカーに依頼するメリットについてまとめています。
① 工場や設備などの初期費用や、人件費がかからない
初期費用だけではなく、設備の維持費、光熱費、人件費、原料・資材等の在庫管理など、
非常に高額な固定費が発生します。
OEMメーカーに委託することで、リスクを抑えて化粧品を製造することが可能です。
② 化粧品製造に関わるライセンスを取得しなくてよい
化粧品を製造・販売するためには、
「化粧品製造許可」と「化粧品製造販売業許可」の2つの許可が必要です。
2つ許可を取得しているOEMメーカーに依頼することで、
自社で許可を取得しなくても化粧品を製造・販売することができます。
【よくある質問】
「化粧品製造許可」とは何ですか?
化粧品の製造行為(包装や表示・保管なども含む)を行うために必要な
都道府県知事の許可です。
「化粧品製造許可」がある会社は、
自社工場内で化粧品の中身の製造、ラベル貼り、梱包等を行うことができます。
ただし「化粧品製造許可」のみでは、化粧品を市場に出荷することができません。
「化粧品製造販売業許可」とは何ですか?
化粧品を市場に出荷するために必要な都道府県知事の許可です。
「化粧品製造販売業許可」は、市場にある製品に対して最も重い責任を負う業者であり、
製品の品質管理及び市販後の製品についての安全管理を行う能力が求められます。
この「化粧品製造販売業許可」のみでは化粧品を製造することはできません。
③ マーケティング・企画・販売に集中できる
化粧品開発は、処方開発、安定性試験、製造、充填包装など様々な工程を経て、
ようやく納品されます。
法律や規則に沿って、専門知識を持った担当者が各工程の役割を担います。
これらをOEMメーカーに委託することで、マーケティングや販売促進、
顧客とのコミュニケーションに時間やエネルギーを注ぐことができるようになります。
④ 容器などパッケージの手配も依頼できる
容器は、使いやすさや中身との相性を確認し選ぶ必要があります。
また容器メーカーにもそれぞれ特長があるため、
その特長を踏まえて会社を選択すると良いでしょう。
OEMメーカーは、デザイン性、価格、中身との相性などを総合的に判断し、
お客様に容器をご提案しています。
⑤ 付加価値のある化粧品開発ができる
OEMメーカーが長年培った技術を用いて、
新規参入の方でも機能性が高いオリジナル化粧品を開発することができます。
スキンケア、ヘアケア、メークなど、製品により得意不得意があるため、
作りたいアイテムの分野に特化した会社を選ぶと良いでしょう。
4.OEMに委託するデメリットとは?
① ノウハウを蓄積できない
基本的に処方内容(成分の配合比など)や細かな製造工程などノウハウは、
OEMメーカーに帰属するため開示することができません。
そのため、独自の技術が蓄積されにくい傾向にあります。
② 製造工程が分からない
外部に委託すると、自社の製品が
「どのような場所で、誰が、どのように製造しているか」把握することができません。
希望をすれば、工場見学や、製造立会いができる場合もあります。
5.OEMメーカーの選び方
① 何を作りたいか明確にしよう
OEMメーカーの中には、工場の製造設備の関係で製造できない商品があります。
また、作りたい商品の実績が少ない会社に依頼すると、
必要以上に時間を要する場合もあります。
問合せをする際には、事前に何を作りたいかを明確にし、
対応可能か確認すると良いでしょう。
② どのくらいの数量を作りたいか明確にしよう
OEMメーカーの工場の規模によって、
最小の製造数量(最小ロット)や製造が最も効率よくできる数(経済ロット)が異なります。
大量生産(大ロット)が得意な会社に、小ロットを依頼しても対応が難しく、
小ロットが得意な会社に大ロットを依頼しても生産効率が悪い場合もあります。
ロットは価格に大きく影響するため、
おおよその数量を決めて問合せの際に確認することをおすすめします。
6.まとめ
OEMメーカーに依頼をすることで、初めて化粧品業界に参入する方でも、
初期費用を抑え高機能な化粧品を製造することができます。
そのためには、作りたい 製品を明確にし、
自社に合ったOEMメーカーを選ぶことが大切です。
ご紹介したポイントを参考に、
皆さんが安心してお任せできるOEMメーカーを選んでください。
化粧品製造に関するご相談は弊社でも承りますので、
お気軽にご相談下さい。