人類が今までに経験したことがない“コロナ禍”が
美容業界に与えた影響は大きいものでした。
コロナが猛威を振るい、外出制限を強いられていた時期は、
ヘアサロンやエステサロンに行く人が減る一方で、
マスク着用やリモートワークを逆手にとり、
ダウンタイムが目立たないという理由で、
美容医療や美容整形をする人も増えた、ともいわれています。
今回は、コロナが収束した今、
動向が注目されている“ドクターズコスメ”について調べていきたいと思います。
1.ドクターズコスメとは?
“ドクターズコスメ”とは、
主に医師や専門家が監修・プロデュースしているコスメのことで、
美容医療の現場などでも使われ、臨床的に認められている化粧品のことです。
ただ、明確な定義があるわけではないので、その効果にバラつきがあるのも現状です。
通販やドラッグストアで販売しているものから、
クリニックで医師による診察を受けてから購入できるものまで、多岐にわたっています。
特に医療機関でしか購入できない“ドクターズコスメ”に関しては、
比較的高価格帯の商品が多く、医師による経過観察を前提に使われているため、
高い効果を期待できる分、肌への刺激も場合によっては高くなる、
というような商品もあります。
2.ドクターズコスメ市場について
実は、コロナ禍前の2019年度より、前年度を割る状況にあったドクターズコスメ市場。
コロナ拡大の2020年を経て、2021年度より業績が回復しています。
コロナ禍におけるマスク着用や、外出制限、リモートワークといった活様式の変化が、
美容医療を受けたいと思っていた人を後押しした可能性が高く、
マスクによる肌荒れなどの肌悩みを改善したい、というニーズも、
ドクターズコスメ市場にとって追い風となった可能性が考えられます。
3.ドクターズコスメにみられる配合成分
ドクターズコスメにおけるアプローチとしては
「アンチエイジング」
「美白」
「肌荒れ」
「ニキビ・毛穴」
「角質ケア」
「ダウンタイムのケア」
などが見られました。
成分としては、
「EGF(上皮細胞増殖因子)」や「レチノール(ビタミンA)」
といった成分を配合している商品が多くみられました。
中には、安定性が高く、肌にマイルドな
「パルミチン酸レチノール」を配合している商品もあり、
各ブランドの配合成分へのこだわりを感じました。
クレンジングでは、
「プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)」「リパーゼ(角質クリア酵素)」
といった酵素系の成分、
洗顔では、やはりピーリング系のものが多く、
「AHA」「BHA」に加え、
次世代のAHA成分と言われる「グルコノラクトン」を配合している商品もありました。
また、安全性が高く、皮膚科の外用薬として処方されることの多いワセリンですが、
べたつきがあり、使用感があまりよくないというデメリットがありました。
しかし、高度な乳化の技術を採用し、ワセリンと保湿剤を乳化融合することで、
サラッとした乳液のようなテクスチャーで、
高い保湿力が長時間続くボディミルクを開発しているブランドがあり、
“効果と使用感の両立”は一つのキーポイントだと感じました。
4.今後のドクターズコスメは、どうなる?
様々な心理的要因が重なり、
コロナ禍前よりも、消費者の肌に対する結果を求めるニーズが高まっているのを感じます。
“韓国の美容医療は、日本よりも10年進んでいる”と言われ、
日本から韓国に「美容課金旅行」にいくツアーが人気を集めていることからも、
韓国発の美容法やコスメが日本で流行るという流れが、
今後ドクターズコスメでも加速していくのではないでしょうか。
また、今年の猛烈な暑さから日傘をさす男性「日傘男子」が増え、
男性の紫外線に対する意識も高まっていることから、
美白やアンチエイジング効果のあるドクターズコスメを使ったり、
美容医療を受ける男性も今後増えていくのではないか、と予測されます。
まだまだ、拡大が予測される“ドクターズコスメ”の動きに、
引き続き着目していきたいと思います。
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